赤ちゃんが自分で寝入るスキルを身につける訓練を「自立睡眠トレーニング」と呼びます。
このトレーニングにより、赤ちゃんが自力で寝入れるようになると、親は子どもを寝かしつける手間が減り、より多くの休息時間を得ることができます。
この記事では、「自立睡眠トレーニングとは何か」や「どのように始めればよいか」について詳しく解説します。
自立睡眠トレーニング【ねんねトレーニング】とは?
赤ちゃんが自分から寝入ることを学ぶ方法です。
赤ちゃんが泣いてもすぐに対応せず、自力で落ち着いて寝付くまで見守ることが大切です。
ただし、おむつが濡れていたり、空腹だったりする場合は、その都度適切な対応が必要です。
自立睡眠トレーニングにはさまざまな方法があります。
例えば、赤ちゃんを別の部屋で見守る「ファーバー式」や、日常のスケジュールを整えて睡眠の質を向上させる「ジーナ式」など、異なるアプローチが存在します。
トレーニングはいつから始めるべき?
一般的には、赤ちゃんが生後4~6ヶ月になったころから始めることが推奨されますが、以下の条件が満たされている必要があります。
- 生後6ヶ月以上であること(早産の場合は修正された月齢を参照)
- 体重が健康的に増加していること
- 病気がないこと(医師の指導のもとで行うことが望ましい)
- 安全で適切な睡眠環境が整っていること
- 適切な昼寝が確保されていること
- 就寝前の活動時間が適切であること
- 最低でも3週間環境変化がないこと(例:旅行や新しい保育の開始)
これらの条件が整っていない場合は、トレーニングを行わず、まずは生活リズムを整え、毎日同じ時間に起床・就寝する習慣をつけることが有効です。
就寝前のルーティンを確立することも役立ちます。
また、生まれてすぐから始めることができる生活リズムのトレーニング「トレーシー式」も参考になるでしょう。
赤ちゃんの寝室の準備
自立睡眠トレーニングを成功させるためには、赤ちゃんの寝室を安全かつ快適な環境に整えることが不可欠です。
トレーニング中は赤ちゃんを一人にする時間が増えるため、万が一の事故を防ぐため、以下の点に注意しましょう。
- 周囲に危険なものがないか確認し、掛け布団や柔らかい枕、ぬいぐるみなど窒息のリスクがあるものは撤去する
- 睡眠を妨げる要因がないかチェックする(過度の暑さ、寒さ、明るさ、不快な音がないか)
- おもちゃが近くにあると赤ちゃんが気を取られて眠れなくなる可能性があるため、ベッド周りには何も置かないようにする
焦らず、赤ちゃんのペースに合わせて自立睡眠トレーニングを進めていくことが大切です。
即日開始可能な赤ちゃんの自立睡眠法3ステップ
ここでは、赤ちゃんの自立睡眠を促すための3ステップを紹介します。
これらは今日から取り入れることができるので、ぜひ試してみてください。
① 寝る前の儀式を設定する
赤ちゃんが安心して眠りにつくために、寝る前の一連の儀式を定めましょう。
この儀式は赤ちゃんに就寝時間であることを認識させ、スムーズに眠りにつく手助けをします。
儀式の例としては、以下のようなものがあります。
- 寝る30分前には部屋の明かりを落とす
- 絵本を読む、子守歌を歌う
- おしゃぶりを与える
- 好きなパジャマを着せる
- おくるみでくるむ
シンプルで理解しやすい儀式が最適です。
特に、「スワドルアップ」という特別なおくるみを使うと、赤ちゃんが驚かずに済み、「モロー反射」を抑制して、快適な睡眠を助けることができます。
② 寝室を暗く整える
赤ちゃんが眠る部屋を適切に暗くし、「今は夜の時間だよ」と伝えましょう。
ただし、完全に暗くするのではなく、少し明るさを残すのが理想です。
足元に暖色系のライトを設置すると、赤ちゃんの様子を確認しやすくなり、夜間の授乳やおむつ替えがスムーズに行えます。
③ 自立睡眠のトレーニングを開始する
自立睡眠を促す方法は様々ですが、基本は「赤ちゃんが自分で寝付くのを見守る」ことです。
以下の二つのアプローチを紹介します。
- 見守り型:赤ちゃんが寝付くまでそばでサポートし、泣いた時は優しく声をかけたり、軽くトントンします。抱っこや授乳はせず、赤ちゃんが眠りについたら静かに部屋を出ます。この方法は一人にするのが難しい場合に適しています。
- 独立型:「ファーバーメソッド」を参考に、赤ちゃんをベッドに寝かせた後に部屋を出ます。赤ちゃんが泣いたら数分待って部屋に戻り、声をかけたり軽くトントンした後、再び部屋を出ます。これを繰り返し、赤ちゃんが自分で寝るようになるまで実践します。
赤ちゃんの自立睡眠は、家庭の生活スタイルに合わせて選べる方法が豊富にあります。
最適な方法を見つけ、家族みんなが快適に眠れるように取り組んでみてください。
まとめ
今回は、赤ちゃんが自力で眠りにつけるようになる自立睡眠法を3ステップで紹介しました。
赤ちゃんが自立して眠れるようになれば、親も安心して休息を取れます。
焦らず、一歩ずつ着実に取り組んで、快適な睡眠環境を整えましょう。